起立性調節障害（OD）

起立性調節障害（OD）とは

起立性調節障害は、主に小学校高学年から高校生に多くみられる自律神経の不調でめまいや立ちくらみ、頭痛、倦怠感などが現れる状態です。特に朝や午前中に症状が強く、午後になると少し楽になる傾向があります。

日本では中高生の約10％が起立性調節障害だとされ、推定患者数は約70万人にのぼります。重症例は全体の約1％（約7万人）とされ、日常生活や学校生活に大きな支障をきたすことがあります。

成人期まで症状が続く人もおり、約40％が成人後も何らかの症状を抱えると報告されています。

起立性調節障害は主に小児科領域で使われる呼び名で、思春期の子どもに多くみられる自律神経の調整不全を指します。

一方、成人の場合は同様の症状が「起立不耐症」または「OI（orthostatic intolerance）」と呼ばれ、脳神経内科や循環器内科で診断されることが一般的です。呼び名は診療科や年齢層によって呼称が異なります。

起立性調節障害のセルフチェック

以下の項目のうち「3つ以上」当てはまる、または「2つだけでも症状が強い」場合、起立性調節障害の可能性があります。

このような症状を放置すると午前中だけでなく一日中体調不良が続くようになり、起き上がることさえ難しくなる場合があります。長期的には学校や仕事に行けなくなったり社会生活から離れてしまうリスクが高まります。

自己肯定感の低下や不安、うつ状態などの精神的な問題も併発しやすくなり、最悪の場合は長期の不登校や引きこもりにつながることもあります。

生活リズムの乱れが顕著になり、午前中に活動することが出来なくなります。午後になると通常の生活を送ることができますが、夕方以降から夜になるとむしろ元気になり活動的になります。

起立性調節障害の原因

未だに起立性調節障害の全容が解明されているわけではありませんが、自律神経の乱れにより引き起こされるということは明らかになっています。

起立性調節障害のメカニズム

自律神経は全身のさまざまな機能や臓器の働きを調整しており、通常はシーソーのようにバランスを取り合いながら身体の状態を保っています。

活動時には交感神経が、休息時には副交感神経が優位となり、これらが無意識のうちに切り替わることで体の状態は最適に保たれています。しかし、起立性調節障害はこの自律神経のバランスが崩れることで発症します。

本来、動かなければならない場面では交感神経が働き、身体を活動モードに切り替えます。逆に、休息や睡眠時には副交感神経が優位になり、身体をリラックスさせて回復を促します。

ところが、起立性調節障害ではこの切り替えがうまくいかず、活動すべき時に身体が休みたくなり、休むべき時に身体が活動的になってしまうといった逆転現象が起こります。

そのため、体が疲れているにもかかわらず眠れなかったり、睡眠の質が低下して慢性的な寝不足に陥ったりします。結果として、朝起きた瞬間から身体のだるさや倦怠感が続き、一日を通して調子が上がらない状態が続きます。

その他にもホルモンバランスの変化、精神的ストレス、体質や筋力低下なども影響します。

このように、起立性調節障害の原因は多岐に渡りそれらが複雑に絡み合っているからこそ、原因究明のために検査が重要です。

病院とはここが違います

病院での起立性調節障害への対応としては薬物療法が一般的です。

塩酸ミドドリン、メチル硫酸アメジニウムを用いて血圧上昇や交感神経を活発にします。効果が出るまでに時間も掛かり、頭痛、動悸、ほてりやめまいといった副作用を伴うこともあります。

薬は一時的に症状を抑えるだけで、長期服用は身体への負担が懸念されます。また、薬が効かない場合や副作用が出ることもあり、なるべくならお子さまに薬を飲ませたくない親御さんも多いことでしょう。

起立性調節障害を改善するために

まずは起立性調節障害の原因を明らかにします。原因を取り違えたまま治療を進めてしまっては改善を見込めないからです。

当院では、検査結果に基づいて個々の症状に最も適した施術を提供します。そして明確な根拠を元にして施術を進めていきます。

当院の特徴

国家資格を持つ院長が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

起立性調節障害は必ず改善が見込めますのでどうかご安心ください。個人差や症状の重さによって回復までの期間は異なりますが、一生続くようなケースはほとんどありません。

丁寧な検査を重ねながら生活リズムの調整を行い、さらに施術で神経の乱れや機能不全を整えていくことで症状の改善を目指していきます。

起立性調節障害のQ＆A

起立性調節障害は自然に治ることはありますか？

軽症の場合は成長とともに自然に症状が軽くなることもありますが、重症の場合は適切な治療やサポートが必要です。

起立性調節障害の人がやってはいけないことは？

体調が悪いのに無理して登校・運動をすることは避けましょう。

薬を飲み続けても大丈夫ですか？

薬は症状を抑えるためのものなので、長期服用は医師と相談しながら行いましょう。

学校や部活動に復帰できるようになりますか？

適切な治療とサポートを受けることで、多くの方が徐々に復帰できるようになります。ただ、学校復帰だけを目標とするのではなくご本人が楽しく過ごせる毎日を目指しましょう。

家族や周囲はどのようにサポートすればよいですか？

無理をさせず本人の気持ちに寄り添い、体調の変化を見守りながらサポートしましょう。

起立性調整障害とうつ病とは違いますか？

うつ病、抑うつ状態は心の病気と表現されます。1日を通して波があり、症状の出現や強弱が繰り返されます。起立性調節障害は起床時から午前、起立時に出現し昼以降は改善する身体疾患になります。

避けた方が良いことはありますか？

週末に寝溜めをすることは避け、起床時間を出来るだけ一定に保ちましょう。昼寝をしても良いので日中は活動的に動くことが必要です。就寝間近の刺激の強いものスマホ操作は避けましょう。

起立性調節障害で悩まれていた患者さまも、当院での施術を受けてこのような変化がありました。

当院の施術と起立性調節障害は非常に相性がよく劇的に改善するケースも見られます。

起立性調節障害は早めに対処すればするほど改善までの期間も早くなる症状です。どうぞお気軽にご相談ください。

気持ちの落ち込みがあり…